お仕事ブログ
細胞検査士
こんにちは
現在は水曜日の19:25~の初中級クラスでお世話になっている小林です
情報発信ブログではたびたび登場させていただいておりましたが、
この度は『お仕事プログ』と言うことで、
日常を軽く発信できないので少し緊張します
さて、私のお仕事は福山市医師会健康支援センターで
『細胞検査士』として、がん検診に特化して仕事をしております
『細胞検査士』とはなんだ・・・・
みなさんにとっては馴染みのない仕事なので、
ここはまずその資格と仕事についてご説明いたします。

細胞検査士とは、臨床検査技師の国家試験に合格した後、
細胞検査士資格認定試験に合格しなくてはなりません。
(臨床検査技師について説明が必要ですが、今回はネットで検索してください。)
この資格認定試験が結構キツイ・・・
一次試験(筆記試験、細胞画像試験)と、一次試験合格者が受ける二次試験
(スクリーニング試験、同定試験、標本作製実技試験)があります。
一次試験で約半分が振い落され、二次試験では半分強が振い落ちてしまいます
また、細胞検査士資格は日本臨床細胞学会、日本臨床検査医学会認定資格で、
4年ごとに(2017年度からは5年)更新されます。
更新の条件は実務および学会、セミナー、ワークショップ、
研修会に参加して所定の単位を得ることです
がんの早期発見、正確な判定のための資格なので、
常に新しい知見を得て高い細胞判定能力を維持していなくてはなりません
(日本臨床細胞学会のホームページより)。

次に、細胞検査士を分解してみますと、細胞・検査・士 となり、
生物を構成する微小な構造体で、
生物の基本単位となる細胞を調べる人となります
では、その人のお仕事である細胞診検査とは・・・・。
いろいろな検査材料(婦人科材料、腹水、胸水、尿、喀痰など)から
検査標本を作製し、パパニコロウ染色という染色方法で色付けした後、
顕微鏡を用いて標本中の細胞の形態を観察して、
異型(悪性)細胞がないかどうかを確認する検査です
細胞以外にもウイルス感染の有無や炎症など治療に役立つ情報を提供します
また、異型細胞が見つかれば、
細胞診専門医が最終的に細胞診断を行い臨床医へ報告します。

それでは、実際の仕事について、
みなさんに最も身近な内容から話を進めてみたいと思います。
健康でテニスをされておられるみなさんに最も関係するのは『検診』です。
福山市のがん検診では、
子宮頸がん検診の子宮頸部細胞診と肺がん検診の喀痰細胞診があります
このお仕事プログを読んで頂けるのは女性が多いと勝手に想像して・・・
【お仕事その1: 子宮頸部細胞診検査より】
子宮頸部細胞診は、婦人科医によりブラシで採取された
子宮頸部の細胞を保存液の入った容器の中(A)に入れ、
子宮頸部細胞診標本作製機器(ThinPrep5000プロセッサー)により
全自動で細胞の標本を作製します
以前の採取細胞は直接ガラス板に塗抹されていましたが、
現在では液中に浮遊させて、均一な標本を作製する液状化細胞診が主流です。

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作製された標本は肉眼的には無色ですが、
3色の色素を使ってパニコロウ染色を行います(写真真ん中:染色後の標本)。
標本を顕微鏡でのぞくと細胞は染色されて見ることができます。
このぺらぺらの細胞は扁平上皮細胞で皮膚の構成細胞と同じ細胞です。
細胞の中央は濃紫紺色(細胞核)、
細胞の部屋はオレンジ色、緑色などに染まります。
右上は対物レンズ10倍、右下は対物レンズ40倍です。
出来上がった標本は顕微鏡をのぞきながら丁寧に規則正しく素早く動かし、
たくさんの正常な細胞の中に異常な細胞が混じっていないか、
動体視力を駆使して円の内を全視野診ます(スクリーニングをすると表現します)。
顕微鏡を診ている様子を想像していただけますでしょうか
雰囲気は十分でています。似ていますでしょ。良いイラストがあったものですね。
こうした姿で一日に60枚~80枚の標本をスクリーニングします。肩が凝ります

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子宮頸がん検診における細胞診断は、
現在ベセスダシステムを使った診断を行っており、
ずーと以前の結果表記と異なっています。参考までに併記しました。
また、②と③は前癌病変でがんではありません。
子宮頸がんの原因ウイルス(HPV)感染による細胞の変化です。
進行する前に検診を受け、この段階で見つけて治療したいものです。
④は上皮内に留まっているがん、⑤は浸潤しているがんです。


がんは高齢者がなるものとの認識は
すでに過去のものとなっていることは周知の事実ですが、
若い女性ではまだまだ周知できていない点があります。
特に、子宮頸がんは近年若い女性で急増傾向にあります
福山市の子宮頸がん検診は20歳以上の女性が受診できますが、
受診率は低く、結婚年齢が高くなる中で、
妊婦検診時に初めて子宮頸がん細胞診を行う人も多い現状です。
統計資料は少し古いのですが、この傾向はますます顕著となりつつあります。
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そこで、【お仕事その2: 子宮頸がん検診啓蒙活動より】
細胞検査士会としては、検査室で顕微鏡を診ながら、
『どうしてもっと早くに検診を受けなかったのかしら・・・』
と嘆いているばかりではダメだと言う気運が高まり、
外に出て検診を呼びかける啓蒙活動や
細胞学会などでもがんの事をもっと知って正しい認識をもって頂くために
『市民公開講座』などを開催しています
啓蒙活動の一例をあげると、健康福山21では毎年細胞検査士会で
「がん細胞を顕微鏡で見ようよ」と題して
市民に顕微鏡で実際のがん細胞やウイルス感染細胞を見ながら、
ウイルスと子宮頸がんの関係や検診の大切さをアピールしています。
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【最後に】検査する細胞診材料は多岐に渡ります。
今回は女性向けの検診の話でまとめましたが、
検診以外でも、何らかの症状が出て医療機関を受診されると、
その症状により癌を疑って細胞診検査が行われます。
また、癌を否定するための細胞診検査も行われます。
すなわち、細胞検査士は各種の臓器を構成する正常な細胞を理解し、
依頼された検査材料から異常な細胞や
細胞以外にも臨床的に有益な情報を探し出すお仕事です

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